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【やり投げ】北口榛花選手のもぐもぐタイムの効能とは!?【なぜ】

  • 執筆者の写真: Kento Nakajima
    Kento Nakajima
  • 2024年8月20日
  • 読了時間: 2分

パリオリンピックのやり投げで金メダルを獲得した北口榛花選手が、休憩中に腹ばいに寝そべってカステラを食べているシーンが話題になりました。

今回は、この通称「もぐもぐタイム」の効能について、考察していきたいと思います。

北口選手によると、肘をついて寝そべる姿勢が、リラックスとやり投げに必要な背中を反らしてお腹の筋肉を伸ばすのに重要な役割を持っているとのことです。

やり投げは、槍を投げる角度が非常に重要です。

北口選手の金メダルを決めた一投目の投擲角度は38.46度。

下の動画を見ると一目瞭然ですが、30度代前半の選手が多い中、北口選手の背中は、しなやかに、そして大きく反っていて、それが槍に角度をつけているのが見て取れます。

では、北口選手の背中の反りと、「もぐもぐタイム」の姿勢との関連について、考察していきたいと思います。

背中をの反らすためなら、ストレッチをするという手もあります。

多くの選手は、そうするのではないでしょうか。ストレッチだけをしていれば、批判的な意見はでなかったでしょう。しかし、金メダルをとるためには、ストレッチだけではなく、この姿勢も北口選手には、重要だったのだと思います。

なぜなら、この肘をついての腹ばい姿勢には、ストレッチにはない特別な効果があるためです。

赤ちゃんは、寝返りができるようになって、うつ伏せになると、肘をついて背中を反らせ、頭を持ち上げ、ずりばいをするようになります。

人間の体には、うつ伏せになってお腹側に圧力がかかると、お腹を支点にして、背中を反らせる反射作用があります。

また、肘から先の前腕部分に荷重がかかると、自然に背中が反る作用もあります。

つまり、「もぐもぐタイム」の姿勢を取ると、赤ちゃんのように、柔らかくしなやかに、背中を反らせるための神経系が活性化するのです。

大人になると、普通はこの反射作用は弱くなり、赤ちゃんのような姿勢をとっても、背中は反らなくなっていきます。大人がハイハイしようとすると、辛いのは反射が弱まっているためです。

一流選手は、常識的に変に見えても、自らの感性に従い、自然の法則に合った合理的な方法を見つけます。

超一流選手が、おかしなことをしている時、ジンクス以外の合理的な何かがあるかもしれません。

北口選手の背中が、赤ちゃんのように柔らかくしなやかに反るのは、赤ちゃんと同じ反射作用を活用しているからなのではないでしょうか。

ぜひ、赤ちゃんのずりばい動画と北口選手の動画を見比べて、自分でも同じ姿勢をして、反射作用を体験してみてください。



 
 
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© 2024 Kento Nakajima

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